カイタカラコウ

カイタカラコウ(キク科)[甲斐宝香]

名は、甲斐の国(現在の山梨県)に生えるタカラコウの仲間の意。タカラコウ(宝香)とは、防虫剤や香料にされる竜脳香のことで、根の香りが似ているのだという。また、ツワブキに葉が似ていて、ツワブキの古名「タカラコ」に由来するという説もある。

山地帯上部~高山帯の湿った針葉樹林下の渓流沿いや湧水地付近に生え、高さ40-70cmになる多年草でしばしば群生する。
茎は無毛で細く、根生葉は長さ18-25cmの柄があり、長さ10-17cm、幅9-13cmの鉾状心形で先が短く尾状にとがる。縁に不揃いの鋸歯がある。茎葉は2-3個つき、葉柄は、基部が広くなって葉鞘となり茎を抱く。
茎の先に散房状に直径2-3cmの黄色い頭花を4-11個つける。舌状花は雌性で1列ありふつう5個つき、筒状花は両性で14-16個、総苞は筒形で直径約5mm、長さ1cm。総苞の基部や頭花柄の基部に広い苞葉がある。
痩果は黄白色で円柱形。長さ6-7mmの冠毛がある。

オタカラコウは、葉が心円形で大きく、花序は総状で舌状花は5-9個あり、メタカラコウは1-3個。
花期:7-8月
分布:本(東北地方西部・関東地方・中部地方)
撮影:2004.7.16 静岡市葵区
カイタカラコウ-2
2004.7.16 静岡市葵区

カイタカラコウの葉
根生葉は鉾状心形で先が短く尾状にとがる。縁に不揃いの鋸歯がある。 2004.7.16 静岡市葵区

カイタカラコウの花
舌状花はふつう5個つく。 2004.7.16 静岡市葵区

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