ヒメヨツバムグラ

ヒメヨツバムグラ(アカネ科)[姫四葉葎]

名は、ヨツバムグラに似ていて、葉が細く小さいことによる。別名コバノヨツバムグラという。

日当たりのよい土手や草地に生える多年草。ときにコンクリートの隙間にも生えている。茎は細く、花もごく小さく地味なので注意していないと見逃してしまう。茎は4稜があって細く、下部で分枝して斜上し、長さ10-40cmになる。茎は無毛またはまれに刺状の小毛がわずかにある。
葉は4個が輪生(うち2個は托葉が変化したもの)し、長さ0.6-1.2cm、幅1.5-2.5mmの狭披針形~狭長楕円形で両端ともとがり、縁と裏面中脈上に斜上する白毛がある。
茎頂や葉腋に細い花序を出し、淡黄緑色の小花を数個まばらにつける。小花柄は長さ2-3mm。花冠は4裂して平開し、直径約1mmで花冠背面は無毛。雄しべは4個で花冠基部につく。花柱は短く2裂する。
果実は2分果からなり、分果は長さ1mm以下で、表面にかぎ形に曲がった鱗片状の小突起が密生する。

ヨツバムグラは葉が幅広く、楕円形~卵形。小花柄はごく短く、やや密集して花がつく。ヤマムグラは林内に生え、花冠背面に白色の刺毛があり、輪生する4個の葉は1対ずつ大きさが異なる。湿地に多く生えるホソバノヨツバムグラは、ふつう花冠が3裂し、葉の先は円い。
花期:5-6月
分布:本・四・九
撮影:2020.5.11 横浜市金沢区
ヒメヨツバムグラの花
花冠は小さく、直径約1mm。4裂するが、ときに5裂するものもある。 2019.5.13 横浜市金沢区

ヒメヨツバムグラの花と果実
分果の表面に鱗片状の小突起が密生する。 2020.5.11 横浜市金沢区

ヒメヨツバムグラの葉
葉は幅2mm程度と細く、4個がほぼ同大で縁に毛がある。茎は無毛。 2019.5.13 横浜市金沢区

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