ヤマミズ

ヤマミズ(イラクサ科)[山みず]

ミズアオミズの仲間で山地に生えるのでこの名がある。

山地の湿った日陰に生え、高さ10-25cmになる多汁で軟らかい1年草。茎はやや褐色を帯び、下部が地について根を出す。
葉は対生し、長さ4-6cmの広卵形~卵円形で基部は広いくさび形~円形、先はごく短い尾状。縁に2-6対の鈍鋸歯がある。葉柄は細くて長い。葉の表面と縁に毛が散生し、裏面にはコケミズのような褐色の細点はない。
雌雄同株で雌雄異花。上部の葉腋から柄を出し、集散花序に淡緑色の雄花と雌花を混生する。花序の柄は無毛で初めは短く、のちに伸びて長さ1-3cmになる。雄花の花被片は4個、雄しべも4個。雌花の花被片は5個でうち1個が短い。
果実は長さ約1mmの扁平な卵形の痩果で、赤褐色の斑点はない。

ミヤコミズは近畿地方以西と九州北部に生え、葉は長さ3-12cmの狭卵形~長楕円形で先は尾状に伸びて鋭くとがり、縁に7-13個の鋸歯がある。花序の柄には乳頭状の短毛がある。ミズやアオミズは雌花の花被片は3個。花序の柄は短く3mm以下、痩果に赤褐色の斑点がある。
花期:9-10月
分布:本(岩手・秋田県以南)・四・九
撮影:2018.10.4 新潟県津南町
ヤマミズ-2
花序の柄は細く、初めは短いが長さ1-3cmに伸びる。 2020.10.26 滋賀県大津市

ヤマミズの花
同一花序に雄花と雌花を混生する。 2022.10.3 神奈川県厚木市

ヤマミズの葉
山地の陰湿地に生える。 葉先は長く伸びない。 2021.10.5 神奈川県厚木市

ヤマミズの葉-2
葉の裏面。褐色の細点はない。 2021.10.5 神奈川県厚木市

ヤマミズの果実
果実。 2022.10.3 神奈川県厚木市

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