ウサギアオイ

ウサギアオイ(アオイ科)[兎葵]

名は初め中国産のものに対して兎葵と名付けられ、和名は牧野富太郎がそれを訓読みしたものという。

地中海沿岸原産の1年生の帰化植物で、茎は直立または斜上し、高さ20-50cmになる。昭和23年(1948年)に神奈川県大磯町で初めて発見され、今では関東地方以西を中心に各地の道端や空き地などに生える。
葉は長い柄があって互生し、卵円形で縁に多数の鈍鋸歯があり、浅く5-7裂して裂片は3角形状でややとがる。基部は浅い心形~やや切形。表面や葉柄はまばらに毛がある。
花は葉腋に束生し、直径5-8mm、花柄は長さ2-3mmと短く、果時もほとんど伸びない。萼の基部に3個の披針形の小苞がある。萼は浅く5裂し、長さ4-5mmで果時に大きくなって半ば果実を包む。花弁は5個、萼とほぼ同長で無毛、白色~淡紅紫色。雄しべは多数で筒形に合着して雌しべを囲む。
果実は直径5-8mmで扁平、10個ほどの分果に分かれ、分果は熟すと背面の網状脈が著しく隆起し、縁はギザギザがあって歯車のように隣の分果とかみ合う。
花期:6-9月
分布:帰化植物
撮影:2008.5.1 神奈川県横須賀市
ウサギアオイ-2
花は小さく、萼片と花弁はほぼ同長。 2008.5.1 神奈川県横須賀市

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