ノウゴウイチゴ

ノウゴウイチゴ(バラ科)[能郷苺]

福井県と岐阜県の境にある能郷白山で発見されたことからこの名がある。
能郷白山といえば奥美濃の最高峰で、深田久弥が荒島岳と能郷白山のどちらを日本百名山に選ぶか迷ったという話は有名。結局、荒島岳が百名山入りしたのであるが、能郷白山はのちに深田クラブによって日本二百名山に選ばれている。
登山者にはなじみ深い植物で、その実の甘い果汁はのどに染みわたる。
山地帯~亜高山帯の湿った草地や林縁に生える多年草で、高さ10-15cmになる。太い根茎から匐枝を伸ばして新苗をつくり、一面に広がる。
根生葉は緑白色で3出複葉。小葉は長さ1.5-3cmの倒卵形で基部はくさび形、縁の中央より先に粗い鋸歯が5-6個ずつある。表面に光沢がなく、裏面は粉白色で伏毛が散生する。葉柄には花茎とともに長い伏毛または斜上毛がある。茎葉は単葉で1個あり鋸歯がある。
やや散形状の集散花序に花が1-4個つき、直径1.5-2.5cmの純白で、狭い楕円形の花弁が7-8個ある。萼片、副萼片は花弁と同数。副萼片は萼片と互生し、雄しべと雌しべは多数。
花床が果時に肥大して多肉となり、痩果を乗せた赤い果実(イチゴ状果)が熟す。
市販のオランダイチゴに比べるとやや小粒だが、実は円錐形で8-9月に赤く熟し、香り・甘さとも最高で、野生のイチゴとしてはシロバナノヘビイチゴとともに第一級。
シロバナノヘビイチゴは宮城県以南から本州中部に多く、花弁が5個である点が異なる。
花期:5-7月
分布:北・本(伯耆大山以北)・四(石鎚山)
撮影:2006.6.25 秋田県由利本荘市
ノウゴウイチゴ-2

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