コバノランタナ

コバノランタナ(クマツヅラ科)[小葉のLantana]

ランタナ(シチヘンゲ)に似ていて、葉がずっと小型なのでこの名がある。別名コバノシチヘンゲ(小葉の七変化)、コバノコウオウカ(小葉の紅黄花)という。

江戸時代末期に渡来した南アメリカ原産の常緑小低木で、茎は細く、よく枝を分けて地面や斜面をはって長さ1-2mに伸びてマット状に広がり、高さは20-50cmになる。公園や庭で植栽され、一部逸出しているが、シチヘンゲほどではなくまだ少ない。
枝に刺はなく、短毛がある。枝や葉には、人によって好き嫌いがある特有の匂いがある。
葉は長さ0.3-1cmの柄があって対生し、長さ1-4cm、幅0.5-2.5cmの卵形で縁に鋸歯があり、先はとがり基部はくさび形~切形、葉面にしわが多く短毛があってざらつく。くすんだ深緑色で晩秋に寒気に当たると赤褐色に変化する。シチヘンゲを縮小した印象。
葉腋から直径約3cmの散形花序を出し、淡紅紫色、白色などの花を半球形に多数つける。花冠は直径約8mm、長さ1cmの筒状で先が4-5裂する。花は花序の周辺から中心に向かって咲き進み、時間が経過しても花色はほとんど変わらない。雄しべは4個で花筒につく。
果実は直径6-8mmの球形の液果で、初め緑色でのちに黒熟する。種子は1個で直径4-5mm。
花期:5-12月
分布:帰化植物
撮影:2020.12.11 横浜市南区
コバノランタナ-2
擁壁をはい下りてきている。 2020.12.11 横浜市南区

コバノランタナ-3
一番よく見かけるのは花が淡紅紫色のもの。 2020.12.11 横浜市南区

コバノランタナ-4
花冠は長い筒形で先が4-5裂する。 2020.12.11 横浜市南区

コバノランタナ5
花が白色のもの。 2021.11.30 神奈川県鎌倉市

コバノランタナの葉
葉は卵形で小さい。 2021.11.30 神奈川県鎌倉市

コバノランタナの葉-2
葉面に短毛があってざらつく。 2021.10.14 横浜市南区

コバノランタナの果実
果実は黒く熟す。2021.11.30 神奈川県鎌倉市

シチヘンゲに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。