カヤラン

カヤラン(ラン科)[榧蘭]

葉がイチイ科のカヤに似た感じがするのでこの名がある。

湿った沢沿いの常緑樹林内などに生える常緑の多年草で、古い樹幹や岩に付着して下垂する着生ラン。茎の中部以下から細長い気根を出す。茎は細くて短く、長さ3-10cmで分枝せず、古い葉鞘に包まれる。
葉は10-20個、肉質で左右2列に互生し、長さ2-4cm、幅4-6mmのやや湾曲した線状長楕円形、鈍頭で微突端、基部は細くなり鞘となって茎を抱く。
葉腋から長さ2-4cmの花柄を出し、2-6個の淡黄色の花をつけ、中央に小型の鱗片葉が1個ある。苞は長さ3mmの広卵形で開出する。萼片と側花弁は開出するが、上半は内曲し、長さ7-8mmの狭長楕円形。側花弁は萼片と同形でより小さく、鈍頭。唇弁は浅く3裂し、中裂片は小さく、側裂片は耳状に左右に突出する。蕊柱は短く、長さ1mmで直立し、腹面の突起した部分と唇弁の基部は関節する。葯は2室、広卵形。花粉塊は4個で蠟質。
果実は長さ3-4cmの円柱形の蒴果で下垂する。

西表島に産するハガクレナガミランは花の色が白く、1日でしおれる。
花期:3-5月
分布:本(岩手県以南)・四・九
撮影:2018.4.26 東京都八王子市
カヤラン-2
2018.4.26 東京都八王子市


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。