ヨゴレネコノメ

ヨゴレネコノメ(ユキノシタ科)[汚れ猫の目]

葉の斑紋が汚れのように見えるのでこの名がある。

イワボタンの変種で、低山の沢沿いややや暗い水湿地に生え、茎は紫色を帯びて高さ5-15cmになる無毛の多年草。イワボタンと同じところに生えているが、こちらのほうが「汚れ具合」が勝っていて、なんともいえない魅力がある。
走出枝は花後によく伸び、先端に大きな葉を数対つける。葉は対生、長卵形~卵形で、紫褐色だが通常表面に灰白色の斑紋がある。上部の苞は淡黄色から淡黄緑色。
茎の先に小さな花をつける。花弁はなく、萼裂片は4個で暗褐紫色~淡緑色で平開せずに直立する。雄しべは萼裂片より長く、ふつう4個ときに8個、裂開直前の葯は暗紅色で花糸や花盤、花柱、子房も紅紫色を帯びる。花粉は黄色。
果実は蒴果で2個の心皮は左右不同。種子は茶褐色で多数でき、長さ0.8-1mmの楕円形~卵形。
花期:3-4月
分布:本(福島県以南の太平洋側)・四・九
撮影:2023.3.15 神奈川県厚木市
ヨゴレネコノメ-2
裂開直前の葯は暗紫色。萼片は直立する。 2023.3.15 神奈川県厚木市

ヨゴレネコノメの葉
葉は紫褐色で表面に灰白色の斑紋がある。 2022.3.15 神奈川県厚木市

イワボタンに戻る ニッコウネコノメに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。