ヤノネグサ

ヤノネグサ(タデ科)[矢の根草]

名は、葉の形が矢の根(矢じり)に似ていることからついたもの。

田のあぜや湿地、休耕田に生え、茎は細く、下部は地をはいながら上部は立ち上がり、高さ40-50cmになる1年草。茎にまばらに下向きの細かい刺がある。
葉は長さ1-2cmの短い柄があって互生し、長さ3-8cmの長楕円形~卵形で縁に刺状の鋸歯があってざらつき、基部は切形ときに浅い心形で先はとがり、両面無毛だが裏面脈上に下向きの細かい刺がある。心形といってもアキノウナギツカミほどは湾入せず、耳部は短い。托葉鞘は褐色、長さ0.8-2cmの筒状で先は切形で膜質、縁に長い縁毛がある。
枝先の短い総状花序に白色で先が淡紅色の小さな花を1-10個つけ、花序には赤い腺毛が生える。花被は5深裂し、長さ2-3mm。
果実は花被に包まれた3稜のある長卵形の痩果。長さ約2.5mm、褐色で光沢がある。
花期:8-10月
分布:北・本・四・九
撮影:2005.9.24 岩手県山形村
ヤノネグサ-2
花序に赤い腺毛が生える。 2005.9.24 岩手県山形村

ヤノネグサの葉
葉の基部は切形~浅い心形。 2022.10.20 東京都八王子市


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