ウスゲチョウジタデ

ウスゲチョウジタデ(アカバナ科)[薄毛丁子蓼]

水田や湿地にややまれに生え、高さ30-70cmになる1年草。チョウジタデに酷似しているが、若い葉や茎に細毛が生え、茎は緑色であまり赤みを帯びない。チョウジタデに比べて少なく、環境省レッドリストでは準絶滅危惧(NT)。
葉は互生し、長さ7-8cm、幅1-2cmの披針形~長楕円状披針形。
葉腋からほぼ無柄で直径0.7-1cmの黄色の花を単生する。花はふつう5数性。萼裂片はチョウジタデより長く、長さ3-4mm。花弁は長さ約4mmの倒卵形。雄しべは花弁と同数。花床に白毛を密生する。子房は下位で花柱は1個。
果実は5室の蒴果で、凹凸は少ない。種子は長さ0.8mmのやや曲がった長楕円形。

チョウジタデは花がふつう4数性、ウスゲチョウジタデは5数性であるが、花弁の数はそれぞれ一定していないので、それをもって同定の決め手にはならない。また、萼裂片の長さの違いや花弁の幅の違いなど、細かく見ていくとそれぞれ傾向があるにしてもその一点をもって決められるものでなはいようだ。まず第一に花床の毛の有無を確かめ、さらに全体を見て総合的に判断するしかない。
花期:8-10月
分布:本(福島県以南)・九
撮影:2018.9.11 横浜市栄区
ウスゲチョウジタデ-2
花弁は基本5個だが、4個、ときに6個のものもある。 2018.9.11 横浜市栄区

ウスゲチョウジタデの花床
花床の蜜腺近くに白毛が生えている。 2018.9.11 横浜市栄区

ウスゲチョウジタデの葉縁
近づいて見ると若葉の縁や下面にも細毛が見える。 2018.9.11 横浜市栄区

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