ウミミドリ

ウミミドリ(サクラソウ科)[海緑]

名は、海岸で群生して茂る緑の葉の様子からついたもの。別名シオマツバという。以前は独立したウミミドリ属であったが、現在はオカトラノオ属に含められている。

満潮時には潮をかぶるような岩礁や塩性湿地に生え、茎は円柱形で下部は地をはって上部は直立し高さ5-20cmになる多年草。全体無毛で僅かに粉白を帯び、茎や葉を傷つけると白い乳液が出る。横にはう太い根茎で殖える。
葉は無柄で対生するがまれに3個が輪生し、長さ0.6-1.5cm、幅3-6mmの広披針形~倒卵状長楕円形で肉質、表面は濃緑色で光沢があり裏面はやや淡い緑色、直立した茎に密につく。
葉腋に直径6-7mmで白色~淡紅色の花を1個つける。花柄はほとんどない。花弁のように見えるのは萼裂片で花弁はない。萼は広鐘形で5裂し、裂片は長楕円形で先は鈍い。雄しべは5個で子房の基部につき、萼裂片と互生する。葯は心形でその背部に糸状の花糸がつく。
果実は直径3-4mmの球形の蒴果で、下半部は萼に被われ、縦に5裂する。種子は腹面が突出してへそがあり、背面は平らで網目模様がある褐色の薄い種皮に包まれる。
花期:6-8月
分布:北・本(中部地方以北)
撮影:2003.6.7 青森県六ヶ所村
ウミミドリ-2
満潮時に潮をかぶる泥地に生えていた。手前に見えている花がらはエゾツルキンバイ。 2003.6.7 青森県六ヶ所村

ウミミドリ-3
5個の花弁に見えるのは花弁状の萼片で花弁はない。 2003.6.7 青森県六ヶ所村

エゾツルキンバイに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。