ウキヤガラ

ウキヤガラ(カヤツリグサ科)[浮矢幹]

名は、冬に枯れた茎が水に浮く姿を矢幹にたとえたもの。別名ヤガラという。

平地の池や川などの岸辺の浅い水中に群生する多年草。太く長い根茎が横走し、ところどころで膨らんで直径2-5cmの塊茎になり、多数のひげ根が出る。茎は太くて硬く、3稜があり高さ0.7-1.5mになる。
茎の中部から下に幅0.5-1cmの線形の葉を1-3個つける。
茎の先の散房状の花序を出して5-6cmまで伸びる3-8個の花序枝をつけ、基部に2-4個の花序よりはるかに長い苞を広げる。小穂は花序枝の先に1-4個つき、長さ1-2cm、幅6-8mmの狭卵形。小穂の鱗片はらせん状に並び、長さ6-7mmの卵形で膜質。雄しべは3個、柱頭は3岐。
果実は長さ3.5-4mmの倒卵形、正3稜形で基部はくさび形。初め白色で熟すと黒褐色になり、光沢がある。刺針状花被片は6個、果実より低いか同長で下向きにざらつき、果実が熟しても宿存する。

漢方では根茎を荊三稜(けいさんりょう)とよび、催乳、通経に用いる。
果期:7-10月
分布:北・本・四・九
撮影:2003.6.22 青森県木造町
ウキヤガラの花序
茎の先に長い苞と散房状の花序をつける。 2019.5.31 神奈川県藤沢市

ウキヤガラの茎の断面
茎の断面は3角形。 2019.5.31 神奈川県藤沢市


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