チシマアマナ

チシマアマナ(ユリ科)[千島甘菜]

名は、アマナに似て千島諸島のウルップ島でで初めて採集されたことからついたもの。別名チシマソウという。ただしアマナとは別属のチシマアマナ属。

高山帯の岩礫地や乾いた草地に生えるニラに似た多年草で高さ7-15cmになる。地下に長さ4-7cmの円柱形の鱗茎があり、古い灰黒色の葉鞘に包まれる。
根生葉は深緑色、3稜があり長さ5-20cm、幅0.5-2mmの線形で先は鈍く、1個の鱗茎から2個伸びる。茎葉は2-4個で長さ1-3cmで上に行くほど短くなる。
花茎の先に直径1.5cmの花をふつう1個斜め上向きにつける。花は白色で花被片は長さ1-1.5cmの長楕円形~倒卵状楕円形で6個、背部に3本の淡紅紫色の筋が入り、付け根に黄褐色の腺体がある。花被片は花期が終わっても落ちない。雄しべは6個で花被片の底部につき、長さは花被片の半長。雌しべは1個、子房は花柱より長い。
果実は長さ5-8mmの倒卵状球形の蒴果。

日本では同じチシマアマナ属にはホソバノアマナがあり、花被片に腺体がない。
花期:6-8月
分布:北・本(中部地方以北)
撮影:2001.6.16 岩手県大迫町

早池峰山では岩場に生えていた。 2001.6.16 岩手県大迫町

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