タチシオデ

タチシオデ(サルトリイバラ科)[立牛尾菜]

シオデに似て、初め茎が直立するのでこの名がある。

山野の林縁にまばらに生えるつる性で雌雄異株の多年草。茎は初め直立するが、葉柄の基部から托葉が変形した1対の巻きひげを出して他物に絡み、寄りかかって伸びる。
茎は初めは立ち上がるが、のちに上部がつるになって他の草に絡みつく。
葉は互生し、柄はやや長くて薄く光沢がなく、裏面は粉白色を帯びる。シオデは葉がやや厚くて光沢があり、裏面は淡緑色。
葉腋から散形花序を出し、淡黄緑色の小花を多数つける。花被片は6個で雄花の花被片は反り返らず、雄しべは6個で離生し、葯は長さ0.7-1mmと短い。雌花は仮雄しべが6個、子房は上位で3室。シオデは7-8月に開花するが、本種は5-6月に開花する。
果実は白粉をかぶった黒色の液果。

若い芽は、東北地方、特に秋田県ではよく似たシオデとともに第一級の山菜として好まれている。
シオデは葉がやや厚くて光沢があり、花期が7-8月であることで区別できが、山菜としては全く区別する必要はなく、若い芽はどちらもアスパラガスに似てクセがないので、マヨネーズ和えにして食べる。
花期:5-6月
分布:本・四・九
撮影:2003.5.24 青森県田子町
タチシオデの若い果実
若い果実。秋には粉をかぶった黒色になる。 2013.8.11 岩手県八幡平市

タチシオデの新芽
若芽はシオデと区別せずに利用される。 2004.5.9 仙台市太白区

シオデに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。