シロヤシオ

シロヤシオ(ツツジ科)[白八汐・白八染]

ヤシオとは何回も染色液につけて濃く染めることをいう。アカヤシオやムラサキヤシオツツジは赤や紫の染料に何回もつけたような色のツツジということでついたものだが、これは単にアカヤシオなどに対比してつけられたものだろう。
葉が枝先に5個つくのでゴヨウツツジ(五葉躑躅)の別名がある。 老木の樹皮はマツのように網目状に割れることからマツハダ(松膚)ともいわれる。

山地の林内や岩場に生える落葉低木~小高木で、よく分枝して高さ3-6mになる。樹皮は灰黒褐色で、老木は網目状に剥がれる。
葉は枝先に5個輪生状に互生してつき、長さ2-6cmの倒卵状楕円形~菱形状卵形で縁は全縁で紅色を帯び細毛が密生、基部はくさび形で先は鈍い。最大幅は中央より上。表面主脈上に短毛が密生する。裏面は主脈基部付近に初め白色の開出毛がありのちに無毛となる。葉柄は長さ1-3mmで軟毛がある。秋には美しく紅葉する。
葉の展開と同時に枝先に清楚な白花を1-3個つける。花冠は直径3-4cmの広い漏斗状で先は5中裂し、花冠の一部に緑色の斑点がある。雄しべは10個、花糸の下半分に白色の短毛がある。花柱と子房は無毛。子房は長卵形で花柱との境がくびれる。萼は杯形で5裂し、萼片は3角形~披針形。花柄にまばらに毛が生える。
果実は長さ1-1.5cmの扁円柱形の蒴果で無毛、細かい突起がある。
花期:5-6月
分布:本(岩手県以南の太平洋側)・四
撮影:2004.5.9 仙台市太白区
シロヤシオ-2
葉の展開と同時に清楚な白色の花をつける。 2004.5.9 仙台市太白区


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