シロバナサクラタデ

シロバナサクラタデ(タデ科)[白花桜蓼]

白色の花をつけ、サクラタデに姿が似ているのでこの名がある。

湿地に生える多年草。茎は直立して高さ0.5-1mになり、長い根茎があって群生する。以前は雌雄異株といわれることが多かったが、現在ではサクラタデとともに二異形花柱性であることが確認されており、両性の長花柱花と両性の短花柱花の2形が別の株につき、両者が混生しないと結実しない。
葉は互生して短い柄があり、質はやや厚くて硬く光沢があり、長さ7-16cm、幅1-2cmの披針形で先はとがり基部はくさび形。脈上や縁に伏毛が生える。秋に紅葉する。托葉鞘は長さ1-2.5cmの長い筒形で表面に伏毛があって上縁に長さ1cmほどの長い毛がある。
茎の上部で花序がよく枝分かれし、花序は長さ7-8cmのひも状で垂れ下がり、花被は5深裂し白色で直径3-4mmの花弁状で腺点がある。雄しべは8個で花糸は糸状、花柱は2個まれに3個で柱頭は頭状。二異形花柱性で長花柱花をつける株と短花柱花をつける株がある。長花柱花は花柱が雄しべより長く、短花柱花は花柱が雄しべより短い。
果実は花被に被われ、黒色で長さ2-2.5mmの3稜形またはレンズ形の痩果で光沢がある。

サクラタデはよく似ているが、花被が淡紅色で腺点があり、花序が枝分かれしない。果実の光沢は少ない。
花期:8-11月
分布:日本全土
撮影:2002.9.2 青森県木造町
シロバナサクラタデ-2
湿地で群生する。 2022.9.5 神奈川県三浦市

シロバナサクラタデの雄株
短花柱花をつける株。 2016.9.6 神奈川県横須賀市

シロバナサクラタデの雌株
長花柱花をつける株。 2016.10.11 神奈川県三浦市

シロバナサクラタデの雄花
短花柱花。花外に突き出でいるのは8個の雄しべ。 2019.10.10 神奈川県三浦市

シロバナサクラタデの雌花
長花柱花。花外に突き出でいるのは2個まれに3個の花柱。 2017.8.21 神奈川県三浦市

シロバナサクラタデの葉
葉は披針形。表面にしばしば濃色の斑紋が入る。 2019.10.10 神奈川県三浦市

シロバナサクラタデの托葉鞘
托葉鞘は長い毛が上向きに生える。 2016.10.7 神奈川県横須賀市

シロバナサクラタデの葉-2
葉は秋に紅葉する。 2021.11.8 神奈川県藤沢市

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