シラユキゲシ

シラユキゲシ(ケシ科)[白雪罌粟・白雪芥子]

名は、白い花を雪に見立てたものだろう。英名をSnow Poppyというので、これから名付けられたか。中国南部の山地原産で園芸用に栽培されているが、繁殖力が旺盛で一部が逸出して道端や林床などで野生化している。葉や花茎を切ると赤橙色の乳液を出すので、中国では血水草とよばれる。

全体無毛の多年草で、高さ20-40cmになる。地中で橙色の根茎がよく分枝して横走する。
葉は長さ10-30cmの柄があって全て根生し、茎葉はない。長さ5-25cm、幅5-20cmの円形で基部は心形、表面は灰緑色で5-7個の掌状脈があり、縁に浅い波状の鋸歯があり、裏面はさらに白色を帯びる。
根生葉の間から赤紫色を帯びた花茎を葉より高く伸ばし、先に直径3-4cmの白色の花を横向きに3-10個つける。萼片は2個で開花とともに落ち、花弁はふつう4個。多数の雄しべがあり、葯は鮮黄色。雌しべの花柱は2裂する。
果実は長さ約2cmの楕円形の蒴果で上向きにつく。
花期:3-5月
分布:帰化植物
撮影:2022.4.6 横浜市南区
シラユキゲシ-2
やや日陰になるところで旺盛に根茎を伸ばして殖える。 2022.4.13 川崎市宮前区

シラユキゲシ-3
蕾は萼に守られた玉ねぎ形。開花とともに萼片は落ちる。 2022.4.6 横浜市南区

シラユキゲシの花
花弁はふつう4個。雌しべを囲んで多数の雄しべがある。 2022.4.6 横浜市南区

シラユキゲシの葉
葉は灰色ががった緑色で波状の鋸歯がある。 2022.4.6 横浜市南区


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