センジュガンピ

センジュガンピ(ナデシコ科)[千手岩菲]

名は、花が中国産のガンピ(フシグロセンノウに似ている)に似て、日光の千手ヶ浜で発見されたことによるという。有力な異説として、ガンピに似ていて花弁の形が千手観音の手を思わせることからついたとする説がある。

北限は青森県。山地帯~亜高山帯のやや薄暗い湿った林内に生える多年草で、茎は株状でよく分枝して高さ0.3-1mになる。茎に軟毛が散生する。
葉は無柄で対生し、長さ4-12cm、幅1-3.5cmの披針形~広披針形で基部は円く先は長くとがる。質は薄い。
軟弱で倒れそうな茎の先に直径2-2.5cmの白い花をつける。花弁は5個で、先が2浅裂してさらに数個に裂け、平開する。雄しべは10個、花柱は5個。萼筒は長さ0.7-1.2cmの筒形で5裂し、果時に鐘形になる。小花柄は細長く長さ2-6cm、無毛。暗い林内ではこの白い花はよく目立つ。
果実は短い柄があり、長さ1cmほどの卵球形の蒴果で先が5裂する。種子は腎形で多数。
花期:7-8月
分布:本(中部地方以北)
撮影:1998.7.21 岐阜県上宝村


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