レモンエゴマ

レモンエゴマ(シソ科)[檸檬荏胡麻]

名は、エゴマに似ていて全草にレモンに似た香りがあることからついたもの。

山野の半日陰に生える1年草で高さ20-70cmになる。茎は直立して紫褐色を帯び、中下部に下向きの短軟毛が密生する。
葉は紫褐色を帯びた長い柄があって対生し、長さ7-12cm、幅5-8cmの卵形~広卵形で基部は円形~広いくさび形、先はとがり、縁に基部を除きとがった鋸歯がある。質は薄く、脈上に軟毛があり、裏面に腺点があり、もむとレモンの香りがする。
花は枝先の長さ10-18cmの総状花序に横向きに咲き、苞は白色で花柄より短く、花序の下部の苞は横に広い楕円形。花冠は長さ4-5mmの唇形で淡紅色~白色、先は5裂し、下唇がやや長い。萼は鐘形で5歯があって長軟毛が生え、長さ3-4mm、果時には6-7mmの唇形となって上唇3裂、下唇2裂。雄しべは4個。
果実は4分果。分果は扁球形で直径1.2-1.5mm、網目模様がある。

葉の基部まで明らかな鋸歯あり、花冠が紅紫色のものをトラノオジソという。エゴマは東南アジア原産で栽培、ときに野生化しており、花序に白い花が密につき、萼は果時に長さ1cmにもなり、分果も大きい。苞は緑色~紅紫色。葉の匂いは不快に感じる人もいる「エゴマ臭」で、レモンエゴマの匂いとは明らかに異なる。
花期:8-10月
分布:本・四・九
撮影:2017.9.29 神奈川県葉山町
レモンエゴマ-2
茎や葉柄は紫褐色を帯びる。 2017.9.29 神奈川県葉山町

レモンエゴマ-3
苞は白色。花冠はふつう淡紫色。 2017.9.29 神奈川県葉山町


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