オオキンケイギク

オオキンケイギク(キク科)[大金鶏菊]

名は、キンケイギクに似ていて頭花がやや大きいことからついたものか。

北アメリカ原産の多年草で高さ30-70cmになる。
明治の中頃に渡来し観賞用に植えられていたものが野に逃げ出したもので、乾燥気味のやせ地を好み、高速道路の法面に播種されたりしたので瞬く間に全国に広がった。
外来生物法による「特定外来生物」指定種であり、原則として栽培や生きたままの運搬が禁止されている植物。さらに日本生態学会が定めた「日本の侵略的外来種ワースト100」にも選ばれている。海岸や河川敷などに大群落をつくっていて、コスモスのような姿で花の色が鮮やかな橙黄色なので一度見たら忘れることはないだろう。
葉は対生し一部が互生する。根生葉は花時にも多数残り、長い柄があり、3-5小葉からなり両面に粗毛が生える。小葉はへら状。茎葉は狭倒披針形で1-2対。
頭花は直径5-7cmで総苞片は2列、外片は草質で8-10個が開出し、内片は膜質。筒状花も舌状花も橙黄色で、舌状花の先は不規則に4-5裂する。
痩果は黒く扁平な楕円形で、周りに薄い半透明の翼がある。

キバナコスモスとよく似ているので誤って栽培したりしないようにしなければならない。キバナコスモスは初秋に開花し、舌状花の先の切れ込みは少ない。何よりも葉が細かく切れ込むことで明確に区別できる。同属のキンケイギクは筒状花が紫褐色であることで区別する。
花期:5-7月
分布:帰化植物
撮影:2002.6.16 青森県名川町
オオキンケイギク-2
乾燥気味のやせ地を好む。 2023.5.18 横浜市金沢区

オオキンケイギクの頭花
舌状花の先は不規則に4-5裂する。 2016.6.17 神奈川県横須賀市

オオキンケイギクの総苞
総苞片は2列、外片は草質で8-10個が開出し、内片は膜質。 2023.5.18 横浜市金沢区

オオキンケイギクの蕾
コスモスに似た蕾。 2022.5.26 横浜市金沢区

オオキンケイギクの根生葉
花時にも多数の根生葉がある。 2016.6.17 神奈川県横須賀市

オオキンケイギクの根生葉-2
根生葉は3-5小葉。 2023.5.18 横浜市金沢区

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