オノエラン

オノエラン(ラン科)[尾上蘭]

名は、尾根の上のランの意味で、山上に多いことからついたもの。日本固有種。

低山~高山の日当りのよい礫混じりの草地に生える多年生の地生ランで、高さ10-15cmになる。東北地方の高山ではそれほど苦労せずに見られ、ときに湿地にも生える。
根は白く長いひも状。葉は茎の下部に対生状に2個あり、長さ6-10cm、幅2-4cmの長楕円形で基部は鞘になって茎を抱く。
茎の先の短い総状花序に、純白の花が2-6個につく。花はあまり開かない。苞は葉状で長さ1-2cmの広披針形。萼片は長楕円形で鈍頭、側花弁は線状楕円形でともに長さ0.7-1cm、唇弁は萼片と同長のくさび形で3浅裂し、基部にW字形の黄色い模様がある。距は短く、長さ3-4mmの楕円形で基部は強くくびれる。花粉塊は2個。
果実は卵状楕円形の蒴果。

同属で日本で見られるものにカモメランがあり、花は淡紅色で2個つく。
花期:7-8月
分布:本(中部地方以北・紀伊半島)
撮影:2004.6.27 秋田県田沢湖町
オノエラン-2
唇弁基部にW字形の黄色い模様がある。 2004.6.27 秋田県田沢湖町


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