オニスゲ

オニスゲ(カヤツリグサ科)[鬼菅]

名は大型の果胞から鬼を連想してついたもの。小穂がミクリに似ているので、別名ミクリスゲという。

低地~山地の湧水源付近の清澄な水湿地に生える多年草で、有花茎は高さ20-50cmになる。細長い根茎を伸ばして群生する。平野の水田付近には生えない。
茎の基部に淡色の葉鞘があり、葉は扁平な線形で幅4-8mm。
頂小穂は雄性で長い柄があり、淡色で長さ2-3cmの線形。側小穂は雌性でふつう2-3個つき、長さ1.5-2cm、幅1.5cmの楕円形でほぼ無柄で互いに接してつく。苞は葉身が長く、鞘はないか短い。鱗片は淡緑色、鋭頭で果胞より著しく短く、短い芒がある。果胞は大型で果期に鱗片より大きくなって長さ0.8-1cmに達して開出し、光沢があって基部が球状に著しく膨らみ、上端は直立する長い嘴になる。柱頭は3岐。果実は長さ2-3mmの菱状楕円形で3稜がある。
果期:5-7月
分布:北・本・四・九
撮影:2022.6.16 東京都八王子市
オニスゲ-2
果胞は基部が球状に著しく膨らみ、上端は直立する長い嘴になる。 2022.6.16 東京都八王子市


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