オニシオガマ

オニシオガマ(ハマウツボ科)[鬼塩竈]

シオガマの仲間では一番大きく、壮大なことから鬼にたとえてこの名がある。
日本海側の多雪な山地帯~亜高山帯の沢沿いなど、湿ったところに生える半寄生の多年草。分布北限を秋田県としているものが多いが、青森県にも生育している。
茎は太く、ふつう枝を分けず直立し高さ0.4-1mになる。全体に白色の長毛が密生する。
葉は対生し、根際の葉は4-6個あり、長さ10-30cm、幅5-12cmの狭卵形で羽状に全裂し、裂片はさらに羽状深裂し、縁に鋭い鋸歯がある。茎葉は小さく羽状に裂けない。葉の両面に白毛が生え、上部のものは苞になる。
茎頂の長さ10-20cmの長い花序に、桃色で長さ3.5~4cmの唇形花をまばらにつける。花冠上唇は舟形でやや湾曲し、下唇は3裂する。
果実は卵円形の蒴果で、先は嘴状に曲がる。

上の個体はイワテシオガマが分布するとされる地域で撮影したものであるが、イワテシオガマの形態的な特異点が判然としないことから、現時点ではオニシオガマとしておく(おそらくはオニシオガマだと思われる)。
花期:8-9月
分布:本(青森~石川県)
撮影:1998.9.6 岩手県湯田町
オニシオガマ-2
花期の終わりには上部だけ花が残り、ハンカイシオガマを思わせる。 2008.9.14 群馬県みなかみ町


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