ナナカマド

ナナカマド(バラ科)[七竈]

材が硬く、七度かまどに入れても燃え残るというのが名の由来として知られているが、実際はよく燃えるという。ほかに極上の堅炭を得るために7日間かまどで蒸し焼きにすることからついたとも。実際、ナナカマドの炭は火力が強い極上品で、うなぎの蒲焼きに珍重されるという。
低山帯~亜高山帯に生え、高さ6-10mになる落葉低~高木。
樹皮は初め淡褐色でやや平滑、成木は暗灰色で浅く裂ける。
葉は長さ15-25cmで互生し、4-7対の小葉からなる奇数羽状複葉。葉柄は長さ3-5cm。小葉基部の葉軸上に褐色の軟毛がある。小葉は両面ともほぼ無毛、長楕円状披針形で長さ4-9cm、幅1-2.5cm。先は尾状に伸び鋭くとがり、基部は円形またはくさび形だが左右がやや不揃い。縁に細かく鋭い単鋸歯または重鋸歯がある。頂小葉以外は無柄。
枝先に直径10-12cmの複散房花序を出し、直径0.6-1cmの白い5弁花が上向きに密生してつく。花弁は円形~卵円形で内側に毛があって平開し、花弁とほぼ同長の雄しべは20個ある。雌しべの花柱は3-4個で基部に軟毛が密生する。萼筒は杯形で萼片は長さ1mmほどの3角形で5個ある。
果実は直径5-7mmの球形のナシ状果でしだいに垂れ9-10月に赤熟して落葉後も枝に残る。果実の先端には5個の萼片が残る。種子は長さ3-4.5mmの卵状楕円形~卵形。
真っ赤に色づく鮮やかな紅葉と落葉後も木に残る赤い果実は美しく、北国の道を飾る代表的な街路樹として多くの都市で植えられている。旭川市をはじめ、多くの北国の自治体で「市民の木(町民の木)」に指定している。果実は生食には向かないが、ホワイトリカーに漬け、果実酒とする。
葉の裏面や花序、萼筒にさび色の毛を密生するものをサビバナナカマドという。また、小葉の幅広くて短く、4-6対と少ないツシマナナカマドが北陸~山陰や対馬に自生する。
この仲間にはほかに高さが3mほどのタカネナナカマド、1mほどのウラジロナナカマドがある。一番標高の高いところに生育するタカネナナカマドは花をぶら下げるように下向きにつけ、果実は長卵形で萼片が直立していること、ウラジロナナカマドはナナカマドほど小葉の先が細長くとがらず、果実は直径1cmほどで萼片が内側に曲がって星形にくぼむことで区別できる。
花期:5-7月
分布:北・本・四・九
撮影:2011.6.4 秋田市
ナカカマドの果実
ナナカマドの果実 2008.9.27 岩手県九戸村

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