メヒシバ

メヒシバ(イネ科)[雌日芝]

名の「日芝」は、夏の強い日差しの下でも盛んに茂ることからついたもので、「雌」はオヒシバに比べ穂や茎が細く、全体に優しい感じがすることによる。オヒシバが踏みつけの強いところによく生えるのに対し、本種は踏みつけの少ないところに多い。

高さ30-90cmになる1年草で、茎は粗い毛があって長く地をはい、上部で分枝する。茎の節から根を下ろすので除去しにくい畑地雑草で、空き地や道端などにも普通に生える。
葉は薄くて軟らかく、長さ10-20cm、幅0.5-1.5cmの線状披針形。縁に鋭い鋸歯があり、基部の葉鞘の上端に長い毛がまばらに生える。
茎の先で掌状に3-8個の花序の軸を出し、軸は長さ5-15cm、幅1mm程度で微細な鋸歯があってざらつき、小穂が片側に2列に並ぶ。小穂は淡緑色~帯紫色で短毛があり、長さ2.5-3mmの披針形でとがる。2個の小花からなるが、1個は退化して護穎だけになっている。有柄の小穂とほぼ無柄の小穂が対になってつく。第1苞穎は3角形でごく小さい。護穎は広披針形で大きい。芒はない。

よく似たアキメヒシバやコメヒシバは花序の軸がざらつかない。
花期:7-11月
分布:日本全土
撮影:2010.8.28 岩手県八幡平市

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