カラシナ

カラシナ(アブラナ科)[芥子菜]

名は種子や葉に辛みがあることからついたもの。

古い時代に渡来し栽培されているカラシナは西アジア原産。河川敷や土手などに生え、セイヨウカラシナとよばれているものは、旧ソ連で広く栽培されていたものが戦後に入り急速に広がったものという。やややせているが同種。生態系被害防止外来種。
茎は無毛、緑白色で直立し、上部でよく分枝して高さ0.3-1mになる越年草。
葉は互生し茎を抱かない。下部の葉は有柄で長さ15-30cmの狭卵形~倒披針形で頭大羽状に浅裂~全裂し、粗い鋸歯がある。上部の葉は全縁で次第に小さくなり、柄も短くなり、最上部では無柄となる。
茎の上部に直径1cmほどの黄色の十字形花をつける。花弁は4個、長さ1-1.2cmの狭卵形で先端は切形かややくぼむ。萼片は4個、長さ5-7mmの線形で縁は内曲し緑色~黄色。開花時には斜め上方を向く。雄しべは6個で内側の4個が長い。
果実は長さ0.5-1.5cmの果柄の先につき斜上する。長さ3-6cmの長角果で長さ0.5-1cmの嘴(残存花柱)がある。種子は褐色で直径1.5-2mmの球形。

種子は粉末にして辛味料にする。葉は漬物にする。種子は生薬名を芥子(かいし)といい、消炎作用がある。
よく似たセイヨウアブラナは、葉が茎を抱くこと、辛みがないこと、花がカラシナに比べ花付きがよく密集して咲くこと、花が直径1-1.8cmと大きいことなどで区別できる。
花期:3-5月
分布:帰化植物
撮影:2017.3.23 神奈川県三浦市
カラシナの葉
下部の葉は大きく羽状に裂け、粗い鋸歯がある。 2017.3.31 横浜市中区

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