イチヨウラン

イチヨウラン(ラン科)[一葉蘭]

別名ヒメヒトハラン。葉が1個つくのでこの名があるが、ラン科植物では葉が1個のものも少なくない。よくイチョウランと表記されているが、イチョウ〈公孫樹〉とは無関係。
山地帯~亜高山帯の針葉樹林内に生える1属1種の日本特産の多年草で、高さ10-20cmになる。
葉は根茎の上部に1個だけつき、長さ1-2cmの柄があり、やや多肉で、長さ3-5cm、幅3-4cmの卵円形で基部は鈍形。
鞘状の鱗片葉に包まれた1本の細い花茎の先に、横向きに直径3cmほどの花を1個だけつける。萼片と側花弁は長さ2-2.5cmの倒披針形、淡緑色で紫色の斑点がある。唇弁は白色で3中裂する。側裂片は短い広卵形で先は紫色、中裂片は倒卵形で先は反り返り、紫色の斑点がある。距はない。
地味で目立たないが、凛としたその草姿には心惹かれるものがある。花が目立たないうえに個体数も少ないので、めったにお目にかかることがないが、ときに、登山道脇に無防備に咲いていて驚くことがある。山草愛好家を騙る犯罪者に掘り取られないように、毎年毎年同じように、そこに芽を出してくれることを願うのみ。
葉に紫褐色の斑点がある品種はヒメウズラヒトハランとよばれる。
花期:5-7月
分布:北・本・四・九
撮影:2000.5.24 青森県東部

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