イタチササゲ

イタチササゲ(マメ科)[鼬豇豆]

名は、長い豆果がササゲに似て、花がのちに黄褐色に変わることをイタチの毛の色にたとえたもの。黄色と褐色の花の取り合わせは決して派手でないが、ほかの草に埋もれて生えていても意外によく目立つ。

日当たりのよい山野の草原や林縁に生えるほぼ無毛の多年草で、茎は中空で3-4稜があり、長さ0.6-1.5mになる。
葉は互生し、2-4対の小葉がある偶数羽状複葉で、小葉は無柄で長さ4-8cm、幅1.5-4.5cmの楕円形~卵形で全縁、鈍頭、網状脈が目立ち、裏面は粉白色。先端に分枝する巻きひげがある。葉柄の基部にある2個の托葉は大型で長さ1.5-3cm。
葉腋から総状花序を出し、10-30個の蝶形花を下向きにつける。花は長さ1.5-1.8cmで初めは淡黄色でのちに黄褐色に変わる。萼は長さ6-7mm、基部は斜形で上部は5裂する。裂片は不同長で広3角形、萼筒より著しく短い。
豆果は長さ8-10cm、幅5-6mmの扁平な線形で10-17個の種子を入れる。種子は暗褐色、長さ3-3.5mm、幅4mmの扁平な楕円形。

巻きひげのない品種をヒゲナシイタチササゲという。
花期:7-8月
分布:北・本・九
撮影:1999.7.18 青森県階上町
イタチササゲ
花は初め淡黄色でのちに黄褐色に変わる。 1999.7.18 青森県階上町


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