フトヒルムシロ

フトヒルムシロ(ヒルムシロ科)[太蛭蓆]

名はヒルムシロに比べて葉の幅が広いことからついたもの。ヒルムシロの名は、ヒルが葉の表面に集まることからついたとかヒルの多い池沼に生えるからという。
山地帯~亜高山帯の池沼に生える多年生の水草で、土中の横に伸びる根茎から1節おきに茎を伸ばし、茎に水中の沈水葉(水中葉)と水面上の浮水葉とをつける。根茎の先端に越冬芽を形成しない。
沈水葉はほぼ無柄で互生し、長さ6-25cm、幅0.5-3cmの線状披針形で5-9脈あり全縁。茎の上部ほど幅広い。浮水葉は長さ5-15cmの柄があって葉身は長さ5-13cm、幅2.5-5cmの楕円形~倒披針形。基部は円形または浅い心形で、縁が葉柄に沿って流れ波形のしわをつくる。托葉は葉身と独立して茎を抱き、長さ4-8cm。
浮水葉の葉腋から出た長さ5-15cmの花序柄の先に長さ3-5cmの穂状花序を出し、黄緑色の小さな花を密につける。花被片はなく、雄しべと心皮(雌しべ)は4個。花糸はなく葯は1個。花後、花序は倒れて水中に沈む。
果実は長さ4-5mmの広卵球形の痩果で先端に突起がある。
よく似たヒルムシロは、全国の池沼や水田などに普通に生え、全体に小型であり、葉は長楕円形で茎も細い。浮水葉の基部に波形のしわはない。フトヒルムシロは水田には生育しない。
花期:4-8月
分布:北・本・四・九
撮影:2001.7.20 長野県八千穂村


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