ヒメチドメ

ヒメチドメ(ウコギ科)[姫血止]

チドメグサの仲間で葉が小型なのでこの名がある。従来はセリ科、ときに独立したチドメグサ科とされていたが、APG分類体系ではウコギ科に移った。

山地の林下や湿った庭先などの日陰に生える多年草。茎は糸状で地をはい、節から根を出す。
葉は直径0.5-2cmと小さく、やや横幅が広い扁円形で掌状に深く5-7裂に切れ込み、基部は広く開く。両面とも無毛で光沢は強くない。葉柄の基部に膜質の托葉がある。チドメグサと異なり、冬には短い円柱状の冬芽を出して葉は枯れる。
葉腋から花柄を出し、帯緑色の目立たない2-4個の花の単散形花序をつける。花序は葉より低い位置にある。
果実は2分果で、長さ約1.5mm、幅約1.8mmで基部は心形。

葉の基部の切れ込みが狭く、両側が接するものをミヤマチドメといって区別することがある。チドメグサは常緑で花序の花は10個以上つく。葉の基部の切れ込みはごく狭い。ノチドメは、葉の裏面脈上に毛がある。オオチドメは花序が葉の上に出る。
花期:5-10月
分布:北(南部)・本・四・九
撮影:2005.7.2 青森県八戸市
ヒメチドメ-2
葉の基部は広く間があき、縁は深く切れ込む。 2022.5.12 神奈川県厚木市


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