ハゼラン

ハゼラン(ハゼラン科)[爆蘭]

名の由来は不明であるが、果実がよくはぜて種を飛ばすことから、小さな花がはぜた線香花火を思わせるから、など諸説ある。花が午後3-4時に開花するので、サンジソウとかヨジソウ、サンジバナともよばれる。英名のコーラルフラワーという名で売られてもいるようだ。

乾いた道端や人家の石垣などに生える熱帯アメリカ原産の1年草。明治時代の初めに観賞用に移入され、関東地方以西に広がっている。原産地では野菜として利用する。わざわざ栽培している人もいるが、ほかの鉢やプランターからも毎年勝手に生えてくる。以前の分類体系ではスベリヒユ科であったが、APGⅢではハゼラン科に分離された。
全体無毛で茎や葉はやや多肉で軟質。茎は円柱形で直立または斜上し、高さ30-80cmになる。
葉はやや光沢があって互生し、長さ3-10cm、幅1.5-5cmの楕円形~倒卵形で全縁、先はややとがり、基部は次第に狭くなって短い葉柄になる。
夏から秋にかけて、茎の上部で細かく分枝して大きな円錐花序をつくり、多数の紅紫色の小花をつける。花は直径6-7mm、萼片は早く落ちる。花弁は5個、長さ3-6mmで鈍頭。雄しべは15-20個、柱頭は3裂する。花は午後3時~4時に開花し、数時間後にしぼむ。
果実は直径3-5mmの球形の蒴果で、光沢があり赤褐色に熟す。外果皮が3裂し、種子を出した後、白い内果皮が果枝の先に残る。種子は黒色で小さく、直径0.8-1mmの扁平な腎円形。表面に微細な突起が一面にある。
花期:8-10月
分布:帰化植物
撮影:2018.9.6 横浜市中区
ハゼラン-2
花弁は5個、雄しべは15-20個、柱頭は3裂する。 2018.8.19 横浜市中区

ハゼラン-3
果実は赤褐色で光沢がある。 2007.10.7 東京都三鷹市

ハゼランの葉
葉は光沢がある。最小限の水分があればいいのか、ブロック塀の垂直面でも生活できる。 2016.7.4 横浜市南区


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