ハチノヘトウヒレン

ハチノヘトウヒレン(キク科)[八戸塔飛廉]

名は、八戸市の海岸にあり、ナンブトウヒレンと思われてきたものが別種であることが分かり、生育地の名をとって名付けられたもの。平成20年(2008年)に門田裕一氏によってナンブトウヒレンとは別種であるとされ、新称ハチノヘトウヒレンSaussurea neichiana Kadotaとされた。種小名は発見者である八戸市在住の植物研究家根市益三氏への献名。根市氏はシラネワラビとオシダの雑種であるネイチワラビも発見された方である。

海岸沿いの風衝草原や林縁に生える多年草で、茎は高さ40-80cmになる。茎には発達した翼があり、 鋸歯縁となることがある。
根生葉は長卵形で花時には枯れている。葉は互生し、深緑色で革質の卵形~長卵形。縁に鋭い歯牙がある。茎の中~上部の葉は上のものほど小さく、葉柄に広い翼があって茎に流れる。
花柄は短く、頭花は直径2cmほどで、総状につく。総苞片は8列で鋭角的に斜上または圧着する。 総苞外片は長卵形で先はとがる。痩果は長さ6mm。

ナンブトウヒレンの総苞片は6列。この画像は2004年(新種発表4年前)に撮影し、このサイトでナンブトウヒレンとして掲載してきたものであるが、ハチノヘトウヒレンとして改訂掲載した。
花期:8-9月
分布:本(青森県南部・岩手県北部)
撮影:2004.8.29 青森県八戸市


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