ハタザオ

ハタザオ(アブラナ科)[旗竿]

名は、茎がまっすぐ上に伸びる姿を旗竿に見立てたもの。

山地の草原や海岸の砂地など、乾いた日当たりのよいところに生える越年草。茎は粉白を帯びて下部に毛があり、ふつう分枝せずに直立して高さ0.3-1.3mになる。
根生葉はロゼット状。長さ4-15cmの倒披針形で全縁または波状縁~低鋸歯縁、鈍頭、両面に2分岐毛と星状毛がある。茎葉は互生して上向きに伸びて上部ほど小さく、長さ3-9cmの披針形で全縁、先はややとがり基部は矢じり形に広がって茎を抱く。
茎頂に細長い総状花序を出し、十字状花を多数つける。萼片は4個、長さ3-4mmの長楕円形で無毛、花弁は4個で淡黄白色、長さ5-7mmの倒卵形で長い爪部がある。雄しべは6個で4個が長く、2個の短い雄しべの基部に輪状の蜜腺がある。子房は無柄、柱頭は頭状。
果柄は長さ0.8-1.2cm、果実は長さ4-8cm、幅1-1.5mmの線形で平らな4稜形の長角果、無毛。直立して主軸に並行して立ち上がる。種子は隔膜に沿って2列に並び、長さ0.8-1.5mm、縁にごく狭い翼があるかまたは全くない。

よく見られるヤマハタザオは別属で花は白色、種子は1列に並ぶ。葉は波状鋸歯がある。ハマハタザオは海岸の砂地に生え、高さ20-40cm、葉は厚い革質。種子は1列。
花期:4-6月
分布:北・本・四・九
撮影:2023.4.18 東京都八王子市
ハタザオの花
茎頂の総状花序に黄白色の十字形花をつける。 2023.4.18 東京都八王子市

ハタザオの茎
茎の葉も粉白を帯びる。 2023.4.18 東京都八王子市

ハタザオの葉
葉の基部は矢じり状に張り出して茎を抱く。 2023.4.18 東京都八王子市

ハタザオの果実
長角果は軸に沿い、長さ4-8cm。 2023.5.16 東京都八王子市

ヤマハタザオに戻る ハマハタザオに戻る シコクハタザオに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。