ハイネズ

ハイネズ(ヒノキ科)[這杜松]

名のネズとは、同属のネズミサシのことで、ネズミを刺すほど葉が硬いので、ネズミの通り道に置いておくとネズミが通れないということからついたもの。

海岸の砂地や岩上に生える雌雄異株の常緑低木で、幹は高さ30cmほどで地をはって伸び、四方八方に広がって群落となる。樹皮は灰黒色~灰褐色。
葉は長さ1-1.8cmの針形で先端は鋭くとがり3輪生して枝に密につき、触ると痛く素手では扱えない。暗緑色で表面の中央部に深く白い気孔帯があり、帯は縁の緑色の部分より狭い。
雄花は葉腋に短い柄の先につき、長さ4-4.5mmの楕円形で黄褐色。雄しべは3輪生6列、葯胞は5個で花粉は黄色。雌花は3鱗片、3胚珠がある。
球果は3個の鱗片が合着したもの。直径0.6-1.3cmの球形で初め緑色、翌年の9-10月に熟して肉質の液果状になり、黒紫色で表面は蠟質の白粉をかぶる。種子は3個で長さ6.5mmの3角状卵形で基部に樹脂塊が多い。球果を口に含むとジンの香りがするが、ジンはセイヨウネズで香り付けした蒸留酒。
花期:4-5月
分布:北・本・四・九
撮影:2002.8.25 青森県八戸市


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