ゴウダソウ

ゴウダソウ(アブラナ科)[合田草]

名は、明治34年(1901年)に初めて日本に種子を移入した合田清氏にちなむ。果実の色と形から別名ギンセンソウ(銀扇草)といい、属名のルナリアの名で流通している。果実の隔膜はドライフラワーにされる。

ヨーロッパ東部原産の越年草で、観賞用に栽培されたものが人家近くの道端などで野生化している。茎は直立し、高さ0.5-1.2mになる。全体にやや粗い毛がある。
葉は互生し、根生葉と茎の下部の葉は長い柄がある卵形で縁に粗い鋸歯があり、先はとがり基部は心形。上部の葉は無柄で長3角形。両面に毛が密生する。
茎の上部に総状花序を出し、直径約2.5cmの香りのある紅紫色または白色の十字形花をつける。萼片は長さ6-9mmで緑色~紅紫色。花弁は4個、長さ1.5-2.5cm。雄しべは6個で4強。
果実は長さ3-6cm、幅2-3cmの著しく扁平な卵状円形の短角果。両縁に肋があり、先に長さ4-8mmの花柱が残存する。熟すと銀色の薄い団扇形になる。種子は4-6個入り、長さ5-8mmで扁平。熟して両側の果皮が剥がれて種子を落としたあと、半透明で光沢がある隔壁(仕切り)が残る。

紅紫色の花はショカツサイに似た感じがするが、ショカツサイの果実は長さ7-10cmの長角果。下部の葉は羽状深裂する。
花期:3-5月
分布:帰化(園芸)植物
撮影:2023.5.1 山形市
ゴウダソウ-2
花はショカツサイに似る。 2023.4.18 東京都八王子市

ゴウダソウの花
花はアブラナ科特有の十字形花。 2023.4.18 東京都八王子市

ゴウダソウの花-2
花柄に毛が多い。花弁の爪部は萼とほぼ同長。 2023.4.18 東京都八王子市

ゴウダソウの葉
葉の基部は心形で縁に粗い鋸歯がある。 2023.4.18 東京都八王子市

ゴウダソウの未熟な果実
短角果は著しく扁平で先に花柱が残存する。まだ中の種子は小さい。 2023.5.16 東京都八王子市

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