エゾノタウコギ

エゾノタウコギ(キク科)[蝦夷の田五加木]

北日本の湿原に生える無毛の1年草で高さ15-70cmになる。
葉は長さ2.5cmほどの柄があって対生する。2-3対に羽状深裂し、裂片は線状披針形で先がとがる。縁に大きな鋸歯があり、鋸歯の先が内側に鎌形に曲がる。両面とも無毛。
頭花は両性の筒状花のみからなり上向きに咲き、初め直径1.8cm、のちに2-3cmとなる。総苞片は葉状で長さ2-3.5cm、1列12-14個が並び開出する。まれに7cmにもなり羽状中裂することがある。外側の花床の鱗片は長さ8mmの卵状長楕円形。両性花の花冠は長さ2-3.5mmで先は4裂する。
痩果は扁平で長さ4.5-5.5mm、幅1.5-2mmのくさび形、縁と中肋に小さい下向きの刺があり、芒は2本で長さ2.5-3mm。

タウコギは痩果の長さが0.7-1.1cmと長く、葉も幅が広い。

(追記)
下の画像は2004年夏に宮城県の化女沼で撮影し、自らエゾノタウコギと確認して掲載していたが、なんと「2005年8月、宮城県古川市(現大崎市)化女沼で初めて見つかり、宮城県内では初発見となった。」(野生生物研究所)という情報を最近ネットで見つけてしまった。宮城県では未見とはつゆ知らず、「新発見」という時期より早く自分が見つけていたということなのだが、まあこのようなことは「たまにある」ことではある。
花期:8-9月
分布:北・本(宮城県以北)
撮影:2006.8.27 青森県つがる市
エゾノタウコギ-2
宮城県内では初見。南限地かもしれない。 2004.8.8 宮城県古川市

エゾノタウコギの葉
鋸歯は鎌形に内側に曲がる。 2006.8.27 青森県つがる市

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