エゾシロネ

エゾシロネ(シソ科)[蝦夷白根]

山地の湿地に生え、高さ15-40cmになる多年草。
地中に細い根茎が走り、前年の紡錘形の根茎の先から4稜の茎が直立する。茎は下部がしばしば暗紫色を帯び、全体に細毛が生える。
葉は対生し、長さ2-7cm、幅1-2.5cmの菱状卵形で基部はくさび形、質は薄く光沢はない。葉脈がよく目立ち、鋸歯は粗く先は鋭くとがる。なお、多くの図鑑で「縁は鈍鋸歯」と記載しているが、自分が見たものは全て先が鋭くとがっていたし、先が尾状に伸びるものもあった。さまざま変異があるのだろう。両面に腺点があってまばらに微細毛がある。
葉腋に長さ2mmほどの白い小さな唇形花を密につける。おそらくシロネの仲間では最も小さい花だと思われる。上唇は先がへこみ、下唇は3裂する。萼は長さ1.5mmの鐘形で5中裂し、裂片は3角状卵形で先はとがらない。雄しべは2個。
果実は4分果で萼よりも長く、分果は少し扁平な3稜形で先端の外側に不規則な突起がある。
ヒメシロネは花は長さ5mmほどとエゾシロネよりも花が大きい。
花期:8-9月
分布:北・本・四・九
撮影:2001.8.18 青森市

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