ベニバナヤマシャクヤク

ベニバナヤマシャクヤク(ボタン科)[紅花山芍薬]

明るい落葉広葉樹林の林床に生える多年草で、高さ40-50cmになる。絶滅危惧Ⅱ類(VU)で、東北北部においてもきわめてまれで、ヤマシャクヤクよりもはるかに少ない。群生せず、林内に点々と生えるが、淡紅色の花はかなり目立つ。運良く見つけたときは小躍りするほどうれしいが、一方で盗掘されはしないかとひどく心配になる。毎年ここに咲いてほしいと思いながら、移植ベラを持ち歩いている泥棒に見つかる前にはらりと散ってほしいとつい祈ってしまう。

根茎は肥厚して紡錘状になり、太い根を出す。茎は直立し、基部に少数の鱗片葉がある。
葉は2-3個が互生し、2回3出複葉で小葉は長さ6-12cmの倒卵形~長楕円形で全縁、裏面に白い軟毛が生える。
花は直径4-5cmと大きく、淡紅色で茎の先に1個つく。花弁は倒卵形で5-7個あり、半開きの状態で縁が重なり合ったまま満開を迎え、落ちる。萼片は普通3個で卵形。環状の花盤の外側に多数の雄しべがあり、内側に雌しべがある。花柱は3-5個あり長く、暗紫紅色の柱頭が外側に強く巻き込む。
果実は袋果で長さ2.5-3.5cm、裂開して中から直径6-7mmの紫黒色の種子と赤い不稔の種子が現れる。
単にヤマシャクヤクの赤花と思われがちだが、ヤマシャクヤクとは明確な違いがある別種で、花柱が長く柱頭が強く外側に巻き込む。
葉の裏面が無毛のものをケナシベニバナヤマシャクヤクという。
ヤマシャクヤクの葉の裏面は普通は無毛だが、軟毛が生えるものがあり、葉での区別は難しい。
花期:5-6月
分布:北・本・四・九
撮影:2003.6.15 岩手県中部
ベニバナヤマシャクヤク-2
開花中は目立つので離れていてもすぐその存在がわかる。
葉柄も赤味を帯びる。

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